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佐藤会計タックスニュース

vol.235 黒字化移行時の資金繰り

 こんにちは。

 4日遅れのタックスニュースとなってしまいました。申し訳ありません。

 いよいよ定額給付金の支給が開始されました。ヨーロッパのみならず、国内でも自動車購入の補助金を導入する市町村が出て来たりと、景気の下支え対策は正念場といったところでしょうか。

 さて、今回は黒字化移行時の資金繰りについて書かせていただきます。

 現在の厳しい経済環境の中、皆さまもさまざまな黒字化対策を講じておられるかと存じます。しかしながら黒字になればすぐ資金繰りが楽になるわけではなく、当面は運転資金の不足する状態が続きます。従ってその不足資金を明らかにし、黒字化移行計画と資金繰り表を作成して、資金の流れをつぶさに検証することが必要です。

 まず不足資金は、毎月の赤字額に借入金の返済額の元本部分を加え、経費にはなっても実際には資金が流出しない減価償却費をそこから控除し、さらに運転資金の増加額を加えた金額となります 。売上が増えると運転資金が不足しがちになる理由は、売り上げてから入金するまでの期間と、その売り上げた商製品を仕入れてから仕入先に支払うまでの期間にズレが生じるからです。仮に売り上げが増えた分がそっくりそのまま売掛金として増えたとすると現金は全く増えないことになり、しかも売上に伴う仕入れ代金等は増えますので、その支払いの分現金はマイナスになってしまうということです。従って黒字化への道のりの際に心がけるべき資金対策は

  1. まず内部から資金を生み出す。
  2. 運転資金の減少を図る。
  3. 金融機関からの借入をする。

 ということになります。
 上記1、2については

  1. 前金を(出来るだけ)もらう。
  2. 支払サイトの短い得意先へ売上をシフトしていく。
  3. 回収サイトの長い得意先の回収条件を変更してもらう。
  4. 売れ筋商品を中心に商品構成を変えて、在庫を減らす。
  5. 頻繁に仕入を行うことにより在庫金額を減らす。

 などにより必要資金の圧縮を図ります。「不採算事業対策」「限界利益率の改善」「固定費の削減」「売上高アップ」「資金対策」のそれぞれについて、当面の対策と中間的な対策に分けて具体的に行動計画を作成し、行動に移したいものです。

2009年3月5日号(235号)

 このページは、佐藤会計事務所(所長・税理士 佐藤 典哉)様が発行されている『佐藤会計・タックスニュース』をちくナビ!でも読めるようにしたものです。掲載上、一部元原稿とはレイアウト等に違いがあることをご了承ください。

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