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佐藤会計資産対策ニュース

2011年4月号 相当の地代

 こんにちは。

 大震災があってから早くも1カ月が過ぎました。まだまだ大きな余震も続き、実際に被害にあわれているかたもいらっしゃいます。大変痛ましいことで、言葉がありません。お亡くなりになった方々のご冥福を心より祈念するばかりです。

 今回の被災では、津波や液状化によって建物が流されたり、使い物にならなくなったりする事態が頻発し、「不動産」を中心に資産をお持ちの方にとっては大きな衝撃であったと思います。ましてやここ関東地方でも液状化の被害が相次ぎ、改めて埋立地であるとか、川沿いの軟弱地盤であるとかのリスクを思い知らされた気がいたします。不動産活用については先祖伝来の土地を守りながら資産運用に活かしていくことが原則であるとは言え、やはり思い切った「資産の組み換え」(売買等によってより効率のよい、かつ安全な資産に代えていくこと)も検討課題の一つです。過去の縛りにとらわれず、様々な可能性を探っておくことも大切ですね。

 さて、税務では土地の賃貸借に当たり「相当の地代」というものが存在します。

 たとえば第三者と土地の賃貸借契約を結んだものの地代そのものが安価で、かつ収受する権利金等が少なく、その土地を借りた賃借人が堅牢な建物を建てた場合などは、原則として借地権部分の贈与があったものとして取り扱われます。、土地自体は、いわゆる「底地」と「借地権」とに分けられそれぞれ所有権があるわけですから、堅牢な建物の建築によってこの「借地権」部分は借地人に移ったと認識され、贈与という話が出てくるわけです。

 本来であれば土地の地価の50%以上の権利金を底地権者に支払えば、スムーズに借地権者が借地権を取得した、ということになるわけですが、逆に権利金を払わなかった、または権利金が少額であったという場合は、借地権を「タダ」、もしくは「相場よりもかなり安く」もらったということで、その差額部分が贈与だということになるわけです。

 一方、仮に権利金の授受がなくても、「相当の地代」の授受があれば贈与税は課さないとされており、この「相当の地代」は土地の自用地価額(過去3年間の平均)の6%と規定されております。

 たとえば5千万円の土地ならその6%は300万円ですので、この金額を地代として授受していれば贈与の問題には発展しないということです。

 これはどういうことかといいますと、たとえば次のような考え方が出てきます。

  1. (対策)親と同一生計である子供が借金で土地を買い、そこに親が賃貸アパートを建て、親から子へ相当の地代を支払う。

  2. (資金の流れ)子供は親からの地代収入で土地の借金を返すので負担なし

  3. (税務)親の現金が賃貸アパートに変わるので評価減があり、また親も借金で賃貸物件を建てれば建物は評価減、借金は100%評価で差額を他の財産価額から控除でき、相続対策となる。親子が同一生計で所得税法56条を満たせば、子供が貰う地代に所得税はかからず(収入とはされない)、親が地代として払う現金は贈与とされることなく子供に移転し子供の土地に変わる。さらに土地の固定資産税も住宅用地の軽減が適用され、減額される。

 この借地権に絡む税務は、底地権者、借地権者の形態によっても変わりますし、税務上の取り扱いにおいても大変微妙なところがあります。

 専門家と慎重に検討したうえで、将来像を検討されることが良いかと存じます。

2011年4月号

   文中、[1] [2] [3] の部分の原文は、それぞれ○付きの数字です。

 このページは、佐藤会計事務所(所長・税理士 佐藤 典哉)様が発行されている『佐藤会計・資産対策ニュース』をちくナビ!でも読めるようにしたものです。掲載上、一部元原稿とはレイアウト等に違いがあることをご了承ください。

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